第1108号 地方創生に向けた取組の充実・強化を求める意見書
議決年月日:平成27年6月26日
議決結果:可決
地方創生に向けた取組の充実・強化を求める意見書
現在、我が国は、急速な少子高齢化の進展と人口減少という、地域社会の存続をも脅かしかねない、大きな課題に直面している。
まずは、地方自らが、地域の実情に応じて創意工夫を凝らし、自主性・独自性を最大限に発揮しながら、人口減少の克服と地方創生に取り組んでいかなければならない。
栃木県においては、本年十月末を目途に「まち・ひと・しごと創生総合戦略」の策定を進めているところである。本議会においても、検討会を設置し、総合戦略において、県民が本県の未来に希望を持てる明確な道筋を描くよう、必要な提言を行うべく、議論を重ねている。
総合戦略の実行段階においては、成果を着実に上げ、「まち・ひと・しごと創生」への力強い潮流をつくっていくことが重要であるが、当然ながら、十分な財源が必要となってくる。
また、人口減少克服・地方創生は、地方のみの努力に委ねられるものではない。国も自らの課題として正面からとらえ、地方と共に人口減少の危機感と地方創生の意義を共有し、中長期的視点に立ちながら、「まち・ひと・しごと創生」に向けた施策を、積極的に展開していくことが不可欠である。
よって、国においては、地方の声を十分聞き、地方の実態を踏まえ、次の事項について取り組むよう強く要望する。
記
一 平成二十八年度以降本格化する総合戦略における地方の取組を後押しするため、平成二十七年度の地方財政計画に計上された「まち・ひと・しごと創生事業費」の拡充を図るとともに、自由度の高い弾力的な交付金を創設するなど、十分な財源を継続的に確保すること。
二 人口減少の背景にある構造的要因の是正、抜本的な少子化対策、地方創生の基盤となる地方分権改革の推進など、国自らがなすべき施策を、強い決意を持って、果敢に実行していくこと。
以上、地方自治法第九十九条の規定により意見書を提出する。
平成二十七年六月二十六日
栃木県議会議長 岩 崎 信
内閣総理大臣
総務大臣
地方創生担当 あて
内閣府特命担当大臣
衆参両院議長