第1103号 子ども・子育て支援対策の充実強化を求める意見書
議決年月日:平成26年12月18日
議決結果:可決
子ども・子育て支援対策の充実強化を求める意見書
現在、我が国においては、急速な少子化が続いており、依然としてその進行に歯止めがかからない状況である。
子どもや子育てをめぐる環境は、核家族化や地域のつながりの希薄化等により、子育てに対する家族等の孤立感や負担感の増大に加え、保育所における待機児童の発生等、仕事と子育てを両立することが困難な状況が生じ、子どもを持つ希望を十分にかなえられない等の厳しい現実がある。
また、幼児教育や保育は、子どもの健全な心身の発達を図りつつ生涯にわたる人格形成の基礎を培う重要なものであり、質の高い幼児教育や保育を総合的に提供するための仕組みが求められている。
こうした状況の中、来年四月から、子ども・子育て支援新制度の本格施行が予定されているが、その施行に当たっては、平成二十四年八月の参議院社会保障と税の一体改革に関する特別委員会附帯決議において施設型給付等について制度設計の詳細を丁寧に検討することや幼児教育・保育・子育て支援の質・量の充実を図るためには一兆円超の財源が必要であり最大限努力すること等が盛り込まれている。
このため、国においては、子ども・子育て支援新制度の本格施行に当たり、次の対策を講ずるよう強く要望する。
記
一 消費税の税率にかかわらず、新制度の本格施行に当たっては、毎年度必要となる財源を確実に確保すること。
二 私立幼稚園を母体とした認定こども園の公定価格は、園児数の規模等にかかわらず、現行の私学助成の水準以上の額を確保できるように設定すること。
三 新制度の本格施行後も必要な保育所整備等の事業については、安心こども基金による事業実施期間の延長等、必要な財政措置を講ずること。
以上、地方自治法第九十九条の規定により意見書を提出する。
平成二十六年十二月十八日
栃木県議会議長 螺 良 昭 人
内閣総理大臣
総務大臣
財務大臣
厚生労働大臣 あて
内閣府特命担当大臣
(少子化対策)
文部科学大臣
衆参両院議長