第1098号 地方財政の充実・強化を求める意見書
議決年月日:平成26年10月14日
議決結果:可決
地方財政の充実・強化を求める意見書
地方自治体が担っている、教育、子育て、医療・介護等の社会保障、環境対策等の役割は年々増大している。この役割を十分に担っていくためには、地方の財政需要を的確に見積もり、これに見合う一般財源総額を確保する必要がある。
現在、国では、法人実効税率の見直し等について議論されているが、公共サービスの質を十分確保するためには、安定的かつ地域偏在性の少ない地方税体系を構築することが極めて重要である。
このため、地方自治体の実情を反映した地方財政計画はもとより、地方税や地方交付税のあり方については、国と地方が十分な協議を行い、合意の上で決定する必要がある。
よって、国においては、公共サービスの質の確保と地方自治体の安定的な行政運営を実現するため、平成二十七年度の地方財政計画の策定に当たっては、地方交付税をはじめとする一般財源総額の確保・充実に向けて、次の対策を講じるよう強く要望する。
記
一 社会保障分野をはじめ、教育、産業振興、環境対策などの財政需要を的確に把握し、増大する地方の財政需要に見合った一般財源総額を確保すること。
二 歳出特別枠・地方交付税の別枠加算については、実質的に地方自治体の必要不可欠な財源となっていることから現行水準を確保すること。
また、社会保障や環境対策など、増大する地方自治体の財政需要に呼応し、臨時的な財源ではなく、経常的な財源へと位置づけを改めること。
三 法人実効税率の見直しに当たっては、課税ベースの拡大等を通じ、代替財源の確保を図った上で、地方の歳入に影響を与えることがないようにすること。また、法人事業税については、安定的な税収確保や地域偏在性の是正を目指す観点から、外形標準課税の見直しを図ること。
以上、地方自治法第九十九条の規定により意見書を提出する。
平成二十六年十月十四日
栃木県議会議長 螺 良 昭 人
内閣総理大臣
内閣官房長官
総務大臣
財務大臣 あて
内閣府特命担当大臣
(経済財政政策)
経済産業大臣
衆参両院議長