第1093号 精神障害者相談員の法制化を求める意見書
議決年月日：平成26年6月17日
議決結果：可決
精神障害者相談員の法制化を求める意見書
民間の障害者相談員制度のうち身体障害者相談員制度は、昭和四十二年に身体障害者福祉法に規定が設けられ、また、知的障害者相談員制度についても昭和四十三年に知的障害者福祉法に規定が設けられたが、精神障害については、精神保健及び精神障害者福祉に関する法律に同様の規定が設けられていない。
精神障害に関する相談については、現在、精神保健福祉センターや保健所の精神保健福祉相談員が対応していることに加え、精神医療や精神保健福祉等の専門知識が必要であることなどから、同じ体験を持つ精神障害者本人及び家族では対応は難しいという判断のもと、規定されていないものと考えられる。
しかしながら、精神障害者の相談は障害者相談の中でも困難事例が多いと言われており、同じ体験を持つ精神障害者本人及び家族であればこそ、相談者に対する理解が深まり、当事者の視点に立った助言ができるという効果が期待されるところである。
よって、国におかれては、身体障害者及び知的障害者の相談員と同様に、精神障害についても、精神障害者本人又は家族が相談員になれるよう「精神保健及び精神障害者福祉に関する法律」を改正し、精神障害者相談員制度を法制化するよう強く要望する。
以上、地方自治法第九十九条の規定により意見書を提出する。
平成二十六年六月十七日
栃木県議会議長 螺 良 昭 人
内閣総理大臣
総務大臣 あて
厚生労働大臣
衆参両院議長