第1080号 警察官の増員に関する意見書
議決年月日:平成25年6月18日
議決結果:可決
警察官の増員に関する意見書
県民が安全に安心して暮らせる地域社会は、県民の生活や社会経済発展の基盤となるものであり、その実現は、県民すべての願いである。
本県の治安情勢は、刑法犯認知件数の減少など、指標の上では、一定程度の回復をみたものの、一方では、子どもや女性が被害者となる犯罪が多発し、振り込め詐欺や投資名目の詐欺による被害が増加している。また、交通事故については、死者数に占める高齢者の割合は、約六割と高水準に達し、飲酒運転による交通事故も多発しているなど、予断を許さない状況が続いている。
さらに、本県では、首都圏に位置する地理的状況や、北関東自動車道などの交通基盤の整備に伴い、人の流れが広域化・活発化しており、犯罪の形態も広域性・多様性を強めている。
そのため、県内の治安維持に的確に対応できる警察活動体制の充実・確保は、今後とも重要な課題となっている。
こうした中において、平成十三年度から警察官の増員措置が講じられてきたものの、本県における警察官一人当たりの負担人口は、全国平均を大幅に上回り、依然として厳しい状況にある。
よって、国においては、このような本県の実情を踏まえ、県民生活の安全と平穏を確保するために必要な警察官の増員について、引き続き特段の配慮をされるよう強く要望する。
以上、地方自治法第九十九条の規定により意見書を提出する。
平成二十五年 六月十八日
栃木県議会議長 三 森 文 徳
内閣総理大臣
財務大臣
総務大臣 あて
国家公安委員会委員長
衆参両院議長