第1068号 しいたけ原木の放射性物質汚染対策の強化を求める意見書
議決年月日:平成24年3月23日
議決結果:可決
しいたけ原木の放射性物質汚染対策の強化を求める意見書
国は、より一層の食品の安全と安心を確保するため食品から許容することのできる放射性セシウムの線量を、現在の年間五ミリシーベルトから年間一ミリシーベルトに引き下げることを基本として新基準を設定し、一般食品については、暫定規制値の一キログラムあたり五百ベクレルから百ベクレルに引き下げ、本年四月から施行する。
本県の原木栽培生しいたけは全国二位の生産量を誇っているが、東日本大震災による風評被害や、昨年十一月の原木乾しいたけの出荷自粛要請等により、原木きのこ栽培農家は大量の在庫を抱えるなど、大変厳しい状況に置かれている。
このような中、特にしいたけ生産農家では、大きな不安を抱えながら栽培を進めているが、生産をあきらめざるを得ない農家も出るなど、危機的な状況に置かれている。
よって、国においては、一刻も早い原木しいたけの安心した生産のために、下記の事項について速やかに実現を図るよう強く要望する。
記
一 放射性物質による影響を最小限にとどめる為の栽培方法を早急に確立すること。
二 安全な原木の確保のため、適切な財政措置を講じるとともに、汚染されたほだ木の処分について早急に方針を示すこと。
三 しいたけ生産農家が受けた損害については、生産者の生活を守る観点から請求に基づき早急に処理し損害賠償を行うよう東京電力に対し国の責任の下に要請すること。
以上、地方自治法第九十九条の規定により意見書を提出する。
平成二十四年三月二十三日
栃木県議会議長 神 谷 幸 伸
内閣総理大臣
財務大臣
農林水産大臣 あて
内閣官房長官
衆参両院議長