第1062号 子どもに対する手当の地方負担に反対する意見書
議決年月日:平成23年12月14日
議決結果:可決
子どもに対する手当の地方負担に反対する意見書
先般、政府と全国知事会会長ら地方六団体の代表が出席し、「国と地方の協議の場」が開かれたが、この中で、厚生労働大臣は、来年度の子どもに対する手当の支給に伴う地方負担について、今年度の二倍近い九千八百億円を拠出するよう求めている。
栃木県議会では、平成二十二年十二月議会において、「子ども手当財源の地方負担に反対する意見書」を提出し、子ども手当の財源は全額国庫負担であるべきと主張してきた。
政府は、住民税の制度改正で増収が見込まれる分を、子どもに対する手当に充当することで地方負担の増加分は解消できるとしているが、住民税は地方自治体固有の財源であり、増収分の使途を国が一方的に限定することは、地域主権に逆行する論理である。
そもそも子どもに対する手当については、全額国費で賄うのが民主党の公約だったはずであり、一方的に地方負担の拡大を示す今回の提案は、到底受け入れられるものではない。
子ども・子育て支援施策については、地域の実情に応じたサービス給付は地域主権の理念に基づく裁量と創意工夫により地方が担い、全国一律の現金給付については国が負担するべきである。
よって、国においては、来年度以降の子どもに対する手当の支給について、全額国庫負担で行うよう強く要望する。
以上、地方自治法第九十九条の規定により意見書を提出する。
平成二十三年十二月十四日
栃木県議会議長 神 谷 幸 伸
内閣総理大臣
総務大臣
財務大臣
厚生労働大臣 あて
内閣官房長官
社会保障・税一体改革担当大臣
衆参両院議長