第1051号 警察官の増員に関する意見書
議決年月日:平成23年6月28日
議決結果:可決
警察官の増員に関する意見書
県民が安全に安心して暮らせる地域社会は、県民の生活や社会経済発展の基盤となるものであり、県民すべての願いである。
本県の治安情勢は、刑法犯の認知件数が七年連続で減少するなど治安回復への着実な成果が見え始めているものの、子どもや女性が被害者となる犯罪の増加や振り込め詐欺等高齢者を狙った悪質な犯罪が多発しているほか、平成二十二年中の交通事故死者数も人口十万人当たりで全国ワースト一位であり、依然として厳しく、予断を許さない状況が続いている。
また、本県は、首都圏に位置する地理的状況や、本年三月に北関東三県を横断する北関東自動車道が全線開通し、人の流れの広域・活発化による事件・事故の増加が懸念されているところでもある。
こうした中において、平成十三年度から警察官の増員措置が講じられてきており、本年四月には、長期未解決事件の捜査体制と検視体制のそれぞれの強化を図ることを目的に十人の警察官が増員されたところであるが、本県における警察官一人当たりの負担人口は、全国平均を大幅に上回り、依然として厳しい状況にあることから、県内の治安維持に的確に対応できる警察活動体制の充実・確保は、未だに重要な課題である。
よって、国においては、このような本県の実情を踏まえ、県民生活の安全と平穏を確保するために必要な警察官の増員について、引き続き特段の配慮をされるよう強く要望する。
以上、地方自治法第九十九条の規定により意見書を提出する。
平成二十三年六月二十八日
栃木県議会議長 神 谷 幸 伸
内閣総理大臣
財務大臣
総務大臣 あて
国家公安委員会委員長
衆参両院議長