第1049号 電力需給対策に関する意見書
議決年月日:平成23年6月10日
議決結果:可決
電力需給対策に関する意見書
三月十一日に発生した東日本大震災に伴い、東北電力・東京電力管内は原子力発電所の運転停止などにより電力供給が大幅に減少した。さらに、中部電力管内にある浜岡原子力発電所が運転を全面停止したことにより、夏場の電力供給力不足問題は東日本のみならず全国的な問題に発展している。
電力供給力不足は国民生活や日本経済全体に大きな影響を及ぼすものであり、政府は今夏の電力需給対策に加え、将来を見据えた新エネルギー戦略を速やかに打ち出す必要がある。
しかしながら、政府の電力需給対策本部が五月に発表した対策では国民に節電を呼び掛けるばかりで、節電のインセンティブが働くような施策が盛り込まれていないため、具体的な効果が期待できない。
夏場の電力不足を前に政府及び国会は、予算措置を含めた電力需給対策を早急に打ち出すべきである。
よって政府及び国会におかれては、下記項目について速やかに実現を図るよう強く要望する。
記
一 太陽光発電、小水力発電及び自家発電設備の導入補助を大幅に拡充すること。
二 LED照明設備の導入補助やエコポイント制度の復活等、国民に対して節電を促進させる施策を早急に実施すること。
三 稼働中の原子力発電所の防災対策について、政府として早急に指針を示し、安全対策を講じること。
四 電力需給のひっ迫が長期化することを踏まえた法制度や法運用の見直しについて早急に検討し、必要な事項を実施すること。
以上、地方自治法第九十九条の規定により意見書を提出する。
平成二十三年六月十日
栃木県議会議長 神 谷 幸 伸
内閣総理大臣
財務大臣
経済産業大臣
国家戦略担当大臣 あて
内閣官房長官
衆参両院議長