第1009号 ｢新過疎法」の制定促進を求める意見書
議決年月日：平成21年12月14日
議決結果：可決
｢新過疎法」の制定促進を求める意見書
過疎地域は、わが国の国土の大半を占め、豊かな自然や歴史・文化を有し、都市に対する食料･水・エネルギーの供給、森林による地球温暖化の防止など、大きな役割を果たしている。しかしながら、過疎地域では人口減少と少子高齢化が急激に進み、集落が消滅の危機に瀕するなど、わが国の国土保全上、極めて深刻な状況に陥っている。
これまで四次にわたる過疎対策法が議員立法で制定され、総合的な過疎対策事業が行われてきたが、過疎地域の果たす多面的・公益的機能に鑑み、引き続き過疎地域に対する総合的な支援を継続する必要がある。
よって、国においては、過疎対策を強力に推進するため、平成二十二年三月末で失効する過疎地域自立促進特別措置法の後の「新過疎法」を制定し、以下の施策を実施するよう強く要望する。
記
一 「新過疎法」の制定にあたっては、単なる現行法の延長ではなく、一貫した対策により事業効果が発揮できるよう十分な期間を確保するとともに、過疎地域の果たす役割を評価し、新たな過疎対策の理念を明確にすること。また、地域資源を活用した医療・福祉・人材育成など、住民生活を支えるソフト面の対策を充実させること。
二 平成の大合併を踏まえ、過疎地域の様々な特性を勘案した人口密度、林野率などを加えた新たな指定要件・指定単位を設定すること。
三 過疎対策事業債の対象事業については地域の実情に合わせた要件緩和・弾力的運用を図ること。
以上、地方自治法第九十九条の規定により意見書を提出する。
平成二十一年十二月十四日
栃木県議会議長 青 木 克 明
内閣総理大臣
副総理・国家戦略担当大臣
総務大臣 あて
財務大臣
内閣官房長官
衆参両院議長