第1001号 警察官の増員に関する意見書
議決年月日:平成21年6月12日
議決結果:可決
警察官の増員に関する意見書
県民が安全に安心して暮らせる地域社会は、県民の生活や社会経済発展の基盤となるものであり、県民すべての願いである。
しかしながら、本県の治安情勢は、犯罪検挙率が向上するなど治安回復への着実な成果が見え始めているものの、子どもや高齢者を狙った悪質な犯罪が多発しているほか、人口当たりの交通事故死者数は常にワースト上位を占めるなど、依然として県民の体感治安の改善には至っていない状況にある。
また、本県は、首都圏に位置する地理的状況や平成二十三年に全線開通が予定されている北関東自動車道を始めとする交通基盤の整備に伴い、県域を越えた広域的な警察活動が常態化しており、この傾向は一層顕著になることが予想される。
こうした中において、平成十三年から警察官の増員措置が講じられ、本年四月には、子どもと女性を性犯罪等の被害から守るための体制の整備と検視体制の強化を図ることを目的に、警察官二十四人が増員されたところであるが、本県警察官一人当たりの負担人口は、全国平均を大幅に上回る六百十三人(全国第十六位)であり、依然として厳しい状況にあることから、県内の治安維持に的確に対応できる警察活動体制の充実・確保が極めて重要な課題となっている。
よって、国においては、このような本県の実情を踏まえ、県民生活の安全と平穏を確保するための必要な警察官の増員について、引き続き特段の配慮をされるよう強く要望する。
以上、地方自治法第九十九条の規定により意見書を提出する。
平成二十一年六月十二日
栃木県議会議長 青 木 克 明
内閣総理大臣
財務大臣
総務大臣 あて
国家公安委員会委員長
衆参両院議長