第5号 (平成23年) 受診時定額負担に反対を求める意見書提出に関する請願
受理日：平成23年11月17日
付託委員会：生活保健福祉委員会
付託日：平成23年12月6日
梶 克之
議決日：平成23年12月14日
議決結果：採択
要旨
１．請願の趣旨
公平かつ平等に安心してより良い医療を受けられる世界に冠たる日本の国民皆保険制度を守るため、国に対して受診時定額負担制の導入について、反対の意見書を提出していただきたい。
２．請願の理由
本年6月30日に政府・与党社会保障改革検討本部が決定した「社会保障・税一体改革成案」では、社会保障の強化に向けて、医療・介護に相当の資源を投入する方向性が打ち出され、その財源確保の一手段として受診時定額負担制の導入などにより患者に求めることとしております。
わが国の公的保険における患者一部負担割合は、すでに先進国諸国と比べても高い水準にあります。そうしたなかで、患者にさらなる負担を求めることは、所得によって受けられる医療に格差が生じ、公的医療保険制度の根幹を揺るがす事態につながることは明らかであります。
特に受診回数の多い高齢者等の受診抑制へとつながり、症状の重篤化など健康被害を招くことも懸念されます。
そもそもわが国の医療・介護は公的保険でまかなわれております。したがって、その財源は本来、保険料や税収に幅広く求めるべきであると考えます。
よって、われわれは、「いつでも、どこでも、誰でも」安心して良質の医療が享受しうる国民皆保険制度を守るため、医療への株式会社の参入や、受診時定額負担制の導入に断固反対いたします。