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請願・陳情 議決結果一覧

詳細情報

請願・陳情名

第92号 (平成15年) 使い捨てプラスチック容器を減らす努力に関する陳情

受理年月日

受理日:平成15年1月29日

付託委員会

付託委員会:厚生環境委員会
付託日:平成15年3月3日

紹介議員

議決結果

議決日:平成15年4月29日
議決結果:審査未了

内容

 地球上の動物や人間(特にゴミを多く出す日本人)が絶滅しそうです。
 助けてください。未来の子供達を救ってください。お願い。お願いします。
 環境汚染が予想以上に深刻な状態になっています。
 日本テレビのザ・ワイド(二〇〇二・一二・一七)によると、日本の海岸は流れ着くプラスチック容器などのゴミで一杯で、整理しても整理してもすぐにゴミで一杯になり、きりがないそうです。ペットボトル、ポリタンク、プラスチック製注射器などに加えて農薬や殺虫剤を使用した危険なものもあります。中国、韓国、台湾などのプラスチック容器が日本の海岸を汚染し、日本のプラスチック容器がハワイやミッドウェイ島の海岸を汚染しているそうです。福岡県津屋崎町の海岸では海岸がプラスチック製品のゴミでいっぱいなので海亀が産卵に来なくなったそうです。
 登山家冒険家の野口健は、海に潜ってもゴミがいっぱい、山に登ってもゴミがいっぱいだと云っています。
 北極では大量のアザラシが病死しました。環境ホルモンによりワニ、魚、貝などにオスがメス化する奇形が生じています。デンマーク、オランダ、アメリカ、カナダでも男児出生率が年々低下していることが報告されています。植物にも奇形が生じているといわれています。
 日本テレビのウイークアップ(二〇〇三・一・四)によると長野県の水源地の近くにゴミの不法廃棄場が二千〜三千もあるという。環境汚染によって、多くの動物、植物が絶滅の危機にあり、調査したものだけでも、その数は動物五千四百五十三種、植物五千七百十四種になるという。
 (財)日本生態系協会会長の池谷(いけのや)奉文は「五十年前に比べて野鳥は九九%絶滅した」と信じがたいことを述べています。環境汚染は生態系にも深刻な影響を与えています。
 不死身といわれる癌細胞ですら、癌細胞自身が排泄する老廃物(ゴミ)によって死滅するといわれています。人間もこのまま大量のゴミを排出し続ければ、人類も絶滅しなければなりません。
 NHK教育テレビの正月番組「恐竜スペシャル〜謎に包まれた恐竜絶滅の理由」(二〇〇三・一・三)によると、白亜紀以前に沢山いた恐竜が六千五百万年前に地球に衝突した隕石による環境破壊によって絶滅したということである。
 私達は今、大量の化学物質を全国に撒き散らし、自ら環境破壊を作り出している。しかし多くの人々は、ひそかに深く進行している環境破壊の重大さに気付いていない。
 読売新聞(二〇〇二・一二・二八)によると、「モグラの体内に有害で環境残留性の高い有機化合物のDDTやダイオキシンが高い濃度で蓄積していることが森林綜合研究所(茨城県つくば市)の山田文雄研究員らの調査でわかった。DDT類はモグラの体内で土壌中の数百倍から数万倍に濃縮されている。モグラは土壌中のミミズや昆虫の幼虫をエサにする。鳥類がモグラをエサにする。鳥類が汚染物質を含むエサを食べ続けると体内の汚染物質が濃縮されるため、卵の殻が薄くなったり、ひなの生存率が下がる例が報告されている。今も食物連鎖を通じて上位の野生動物に影響を与えている恐れが強い」と話している。
 化学物質は食物連鎖によってどんどん蓄積されます。PCBを例にとると、プランクトンが水や底泥などのPCBを食べ二百五十〜五百倍に濃縮する。アミがプランクトンを食べPCBを四万五千倍に濃縮する。
アミを食べる魚はPCBが八十三万倍〜二百八十万倍に濃縮される。こうして次々と食物連鎖をのぼりつめて、PCBは最終的にはセグロカモメの体内に二千五百万倍に濃縮される。人間も魚を食べます。食物連鎖の頂点にいる人間は一番大きな被害を受けます。この体内に蓄積された化学物質が親から子へ、子から孫へとどんどん蓄積され、生まれてくる子供達に重大な障害をもたらします。
 成人は微量の化学物質が影響することはない。しかし胎児は生命誕生約三十億年のプロセスを母親の胎内でわずか約十ケ月で完成させねばなりません。胎児は微量の化学物質であっても重大な障害を受けます。
 ノーベル化学賞(一九八六年)の李遠哲は「あと十五年もたてば地球温暖化問題が深刻になるだろう。しかし一般の人々はこのことに気付いていない」と嘆いています。現実に地球温暖化によって洪水、干ばつが空前の規模と頻度で起きています。
 日本ほどゴミを焼却している国はありません。お金もかかります。一日百トンのゴミ処理能力施設の一基は七十億円必要です。日本では使い捨てプラスチックを大量生産、大量消費、大量廃棄、大量焼却し大量の化学物質を全国にまき散らし空気、土、水、食べ物を汚染し続けています。今ダイオキシンだけが注目されていますが、ダイオキシンは環境ホルモンの氷山の一角です。人間が分析出来ない微量の化学物質は沢山あるはずです。
 子供達の体に障害が生じています。子供の奇形児出産が激増しています。
 本「新しい胎教 七田眞 PHP研究所 四三〜五五頁」によると、昭和六十一年度のデータでは五〇%の赤ちゃんが流産、死産だった。東大医学部の発表によると流産児の八五%は奇形児であった。障害をもって生まれてくる新生児が増加している資料があります。一九九九年発刊された「パワースペース一九九九 福昌堂」には一九七〇年の東京総合病院のデータでは奇形児の出産率は三%、一九八八年東京中央区と西多摩の某産婦人科のデータでは奇形児出産率は二五%でした。二〇〇〇年の奇形児出産率の予測は五〇%です。
 奇形児の出産率が年々増加しているのです。
 ある助産婦さんの話によると、奇形児の出産が増えていて、奇形児のときの羊水の悪臭はすごいということです。環境汚染が進んでいる証拠です。
 読売新聞(二〇〇二・一二・二九)によると、男性器に障害(尿道下裂)がある子供の母親は、環境ホルモンと疑われているビスフェノールAの血中濃度が一般妊婦に比べて二倍高かった。
 現在、生まれてくる子供達の百人のうち一人は人工受精児です。不妊症の夫婦が増加しています。一九九二年に人の精子は過去五十年間に半減していると報告されています。
 読売新聞(二〇〇三・一・八)によると、体重二五〇〇グラム未満で生まれる「未熟児」の割合は年々増加している。
 糖尿病の重い人ほど血清中のダイオキシン濃度が高いという報告がある。
 子宮内膜症が近年各国で増加傾向にある。
 子供達の脳にも障害が生じています。
 奇形児出産の上、内臓奇形や脳欠陥も同程度あると言われています。生まれた子供達の間に自閉的傾向を持った子供が泉が湧くがごとく増えている(某保健センターの先生の話)。その先生の言葉では一歳半検診で五〇%近くの子供に自閉的傾向がみられるという。
 朝日新聞(二〇〇二・四・一七)によると、現在、小中学生だけで十三万人が不登校、学級崩壊は全国の七〜八%のクラスに及び、残りの半数近くのクラスでも何らかの兆候が見られるという。
 朝日新聞(二〇〇二・八・八)によると、中学の定期テストの問題文を読み取れない生徒がいる。高校で分数が出来ない生徒がいる。大学では数学の授業が成り立たなくなっている。抽象的に考えることが出来なくなっているという。
 朝日新聞(二〇〇二・九・二一)によると、精神障害の子供達が年々増加して最近の五年間で約二倍になりました。国立精神神経センター国府台病院(千葉県市川市)の児童思春期外来では、一九九六年まで年三百人ほどで変わらなかった新患が一九九七年から前年を上回り始め一九九九年には四百七十一人、二〇〇〇年は五百七十六人、二〇〇一年は六百七十五人とここ数年は百人単位で増加している。注意欠陥多動性障害(ADHD)や高機能自閉症といった発達障害も目立っている。ADHDは全体に注意が散漫でひとつの事に集中できず、我慢できない衝動的な行動をとる子供である。
 朝日新聞(二〇〇二・九・二三)によると、二十年前に比べて最近の小学生の算数の学力が大幅にダウンし、しかも理解の遅い子が増加しています。東京大学学校臨床総合教育研究センターが関東地方の小学生約六千二百人を調査した結果です。御茶ノ水女子大学の耳塚寛明教授は学力の低下が改めて裏づけられたとのべています。
 NHK教育テレビの徹底討論「どうする日本の学力低下」(二〇〇二・一一・九)によると、最近の学生の理数系の学力低下はひどいもので、論理的思考力、応用力、問題発見解決力は全くないという。京都大学理学部の上野健爾教授によると、教学の入試問題で一九九〇年代から学力の低下がみられ、それでも六問中三問は正解出来ていたのが、最近は完全に解答出来る生徒がいなくなったという恐ろしい現象が起きているという。東大の市川伸一教授も一九八〇年代から学力の低下の問題が出てきて一九九〇年代になるとどうにもならない状態になっているという。
 経済界の代表も東京大学、京都大学などの一流大学の生徒でもマニュアル通りの仕事しか出来ないようになっている。日本の経済界は中国、シンガポールなどから攻撃され沈没寸前なのに日本の未来を背負う学生がこんなにひどい状態では日本の将来は大問題であると言っています。
 読売新開(二〇〇二・一二・一六)によると、東京都の中学校が新入生にごく基礎的な学力テストをしたところ簡単な少数計算を半分以上間違えた子がいた。上智大学の加藤幸次教授(教育学)は数学的な考え方が低いのが気になると言っている。
 読売新聞(二〇〇三・一・七)によると、東大教授でもある評論家の立花隆は「約十年前から大学入学者の知的水準ががく然とするほど落ちた」と述べている。
 四十年前に米国のレイチェル・カーソン女史が著書「沈黙の春」で、化学物質を国中に撒き続ければ生まれくる生命に重大な異常が生じると警告したことが日本で現実になってきたように思われる。生まれてくる胎児が微量の化学物質に極めて弱いということを私達は気付くべきである。しかし、多くの人々はこの重大なことを見逃している。
 環境汚染を減らす第一歩として使い捨てプラスチック容器の使用を減らす運動
 ダイオキシン汚染・関東ネットワークの藤原寿和さんは専門家の立場から「ゴミを減らさないかぎりゴミ問題の解決にならない」と明言されています。
 読売新聞(二〇〇二・一二・一六)によると、浅野直人(福岡大教授、中央環境審議会委員)は「究極的には製造、販売者が物を引き取って再資源化すべきだ。ゴミを乾燥してカリント様のチップ(RDF)を作り、これを発電所まで運び発電に利用することが計画されているが、ゴミを乾燥するのに大量の燃料を費やし、こうした燃料消費と発電で得ら
れるエネルギーを計算すると省エネ効果はあまりない」という。
 使い捨てプラスチック容器は大量生産、大量消費、大量廃棄され環境
汚染の原因になっています。
 レジ袋は年間三百億枚生産され、この生産に原油五億八千万リットルが消費され、このゴミ処理費用が百二十三億円にもなります。
 朝日新聞(二〇〇二・一〇・七)によると、昨年、容器用樹脂は年間四十万トン生産され、日本容器包装リサイクル協会はペットボトル約十三万トンを再生処理し国内で販売しました。その他のペットボトルは焼却処分になり環境汚染の原因になったのでしょうか?
 環境省のインターネットの平成十一年度のデータによると、産業廃棄物の総排出量は約四億トンで最終処分場の残存量は首都圏は約一・二年で、全国では約三・七年です。一般廃棄物の総排出量は五、一四五万トンで、最終処分場の残余年数は一二・三年です。
 朝日新聞(二〇〇二・九・二)によると、独首相シュレーダ氏は「地球は一つしかないのだ・・我々と子供や孫達が生き残れるかどうかは、この限りある資源をいかに大切に使うかにかかっている・・世界の貧困も拡大している。二十億以上の人々が一日二百三十円以下で生活しており、十五億人は一杯の清潔な水さえ飲めない」と言っています。
 使い捨てプラスチック容器は軽くて丈夫なので大量に使用されていますが、一回かぎりの使用で廃棄されるのは勿体無い。原油はあと四十一年で、天然ガスはあと六十一年で枯渇すると予測され、この地球の貴重な資源を浪費し、大量の汚染物質を出し子供達の体や脳に重大な障害をもたらしている可能性を考えるとき、日本の業界全体で使い捨てプラスチック容器を減らす努力をお願いしたいと思います。個人でのリサイクルの努力では問題の解決になりません。ゴミになるものを作らないようにお願いします。
 環境汚染問題の専門家である藤原寿和さんは廃プラスチックを焼却しても埋立てしても問題の解決にならないと言っています。
 NHKテレビ「地球だい好き環境新時代」によると、宮崎県綾町(あやちょう)は、週五日各家庭を回って生ゴミを回収し、町営堆肥工場で牛糞を混ぜ肥料にし、農家はこの肥料で有機野菜を作り、この野菜を直販所で町民に販売する理想的なシステムを完成させている。これを見習って生ゴミを燃やさないようにしていただきたいと思います。
 世の中を良い方向に変えましよう。未来の子供達に良い社会を残しましょう。
 聖教新聞(二〇〇三・一・一一)によると、米国の民間シンクタンク、ワールドウォッチ研究所は「二〇〇三年世界の状況」と題した地球環境白書を発表し「現在、世界で九千八百種存在する鳥類の中で絶滅していく種の割合が最近はかつての五十倍以上になっている。鳥の減少は地球上の生物全体の危機を反映している。世界の哺乳動物の四分の一が危険にさらされたり、絶滅にひんしたりしており、現在、地球は生物の大量絶滅時代に突入した可能性がある」と警告している。
 大気も水も土壌も環境汚染されており、新生児の外形奇形、内臓の異常、知的障害や動物や植物が絶滅していくのをみると、このまま放置するわけにはいかない。
 ゴミをこれ以上出さないためにも、まずは皆様に税制を含めて企業が使い捨てプラスチック容器の使用を減らすようにご指導願います。

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