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第58号(平成13年) 「A(株)」の茂木町地内岩石採取開発認可取消しの採択を求める陳情

受理番号 第58号
(平成13年)
受理年月日 平成13年5月24日
付託委員会 経済企業委員会 委員会付託年月日 平成13年6月8日
議決結果 不採択 議決年月日 平成13年10月5日
紹介議員
第58号(平成13年)
  「A(株)」の茂木町地内岩石採取開発認可取消しの採択を求める陳情

要旨
 茂木町大字○○地内において「A(株)」が申請していた岩石採取計画の申請を県が認可したことに対し、私達茂木町の住民は大変な憤りを感じております。
 福田知事は、県民の声に耳を傾けた行政を公約に昨年秋に当選された際には、茂木町及び町議会議員全員、そして茂木町民の大多数が反対しているこの開発に対し、再認可されないものと確信しておりましたし、県議会においても認可取消しの採択をしてくれるものと信じておりました。
 この件に対し、私達は十九年前に、はっきりと反対の意思表示をしました。私達の考えに同意して下さった方々約八、六〇〇名の署名を持って県を訪れた際に、当時の船田知事をはじめ県関係者は「地元の同意なしには県は認可を下さない」ということをはっきりと明言し、約束して下さいました。
 それが、平成九年九月一日付けで地元へ何の説明もなく唐突に認可し、さらには、平成十年九月及び平成十三年二月に再認可したことは、十九年前の約束が全く反古にされたばかりか、本来県民の生活を守ることを第一とすべき県行政の立場を放棄したものとして、まことに遺憾であります。
 さらには、県民のために執務を行なわなければならない立場の県関係職員は、これまで開発業者を擁護しているとしか受け取れない私達への対応に、深い憤りを感ぜずにはいられません。
 私達は十九年前から次のような理由で反対し続けています。
 一、大型運搬車両の通行による車公害と予想外の交通事故への不安
    本計画の運搬路である県道中飯岩瀬線は、地区住民唯一の生活道であるにもかかわらず、ほとんどが未改良区間であり、例えば学童・学生等の登下校の危険、日常生活の安全侵害(特に幼児・高齢者)等の問題発生が明らかである。
 二、騒音・ほこりによる健康上の問題
    近隣市町村における採石場の例から、粉塵による生活環境の悪化や採石運搬に伴う騒音、ほこりの公害の酷さを身をもって体験しており、住環境や健康が害されることは明確である。
 三、土砂流出による諸々の被害
    ○○地区には約八十haの水田を有し、農業を主要産業としている地区であり、渇水災害や濁水による収穫低下はほとんどの採石場の例から明確である。
 四、環境破壊による不測の災害への不安
    茂木町においては、昭和六十一年八月に誰もが予想しえなかった未曾有の大水害を被りました。その体験から治山治水の大切さ森林保全と水源涵養の重要性を誰よりも認識しでおります。茂木町市街地の上流に位置する本開発が、茂木町民にとって安心して安全に暮らすことのできない大きな原因となることは明らかである。
 現在も、その状況は少しも変わっておらず、茂木町民の強い反対意思も同じであります。いや、以前にもまして、昭和六十一年の大水害の体験から治山治水の必要性を痛感し、更に、環境や健康に対する関心が更に高まっている現在にあっては、私達の反対の気持ちは以前よりずっと強固になっています。
 たとえ、どのような理由があるにしろ、隣接する笠間市における採石場の現状を間近に見ている私達は、自分達の地域をあのような大型車両による車公害や騒音、粉塵公害による生活環境の崩壊した地域にはしたくないと思っております。ましてや、公共のためでなく一企業の利益のために、私達の住環境や健康が害されるおそれがあることに納得できる訳がありません。
 さらには、平成八年に地元と締結された協定書については、当時の行政区長が自ら権限を逸脱し、地元の同意を得す勝手に締結し提出したことを自ら認めております。また、この区長が岩石採取開発地の地権者であり、強力な推進者であることは県の担当者も直に聞いているはずです。このような関係者が、かってに作成した公害防止協定書が添付された不正な認可申請書が有効なはずなどありません。
 また、先にあげた点に加え、単に一業者の利益追求のためのものであること、事業計画が表面化して以来、業者の態度は全くもって不誠実であり、地権者と共謀し地元協定書を偽造するなど、悪質極まりないこと等を考えれば、今回の再認可に対し、全町民をあげて反対していることに対し、県民を代表されている県議会議員の皆様も同調していただけるものと確信しております。
 茂木町においても、当初より「町長」及び「町議会」がこの件に対し、私達と同様の意思を示され、何度も反対の要請や異議申し立てを行なっていただきました。
 また、私達「茂木町○○地内における岩石採取反対の会」においても、県議会議長宛に平成九年十月に認可取消しの採択を求める要望書、平成十二年八月及び平成十三年二月に不認可の採択を求める要請書を、さらに平成十三年三月九日に再認可に対する抗議文を提出していることはご承知のとおりであります。
 どうか、県議会におかれましても、この問題に対する状況を把握され、茂木町民の切なる心情と悲痛な訴えをおくみ取りいただき、平成十三年二月二十八日付けで、県が「A(株)」に再認可した茂木町深沢地内の岩石採取計画を、すみやかに取り消しするよう採択をいただきたく、一〇、二一八名の署名を添えて強く陳情いたします。
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