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第44号(平成12年) 栃木県はAが計画している板荷砂利採取場跡地の残土埋め立てを許可しないこと及び敷地内に不法に埋められた多量の産業廃棄物を安全な処分場に確実に運び出させることを求める陳情

受理番号 第44号
(平成12年)
受理年月日 平成12年9月11日
付託委員会 厚生環境委員会 委員会付託年月日 平成12年9月28日
議決結果 審査未了 議決年月日 平成15年4月29日
紹介議員
第44号(平成12年)
  栃木県はAが計画している板荷砂利採取場跡地の残土埋め立てを許可しないこと及び敷地内に不法に埋められた多量の産業廃棄物を安全な処分場に確実に運び出させることを求める陳情

陳情の趣旨
一、残土埋め立て予定地は鹿沼市の水源である黒川の上流にあり、しかも地形的には黒川に接し大雨のときなど周辺の山から大量に水が流れ出すところで、黒川の汚染の危険が極めて高く、残土埋め立てには適さず、栃木県は許可すべきでない。
二、Aの板荷砂利採取場の敷地内には、大量の産業廃棄物が不法に埋められていることが現地調査の住民に指摘され、会社はそれを認めた。また、住民や栃木県など関係者立ち会いのもとで、掘り起こし運び出すことも明言した。栃木県は、Aに対し不法に埋められた産業廃棄物を安全な処分場に確実に運び出させること。
 陳情の理由
 私たちは、緑豊かな美しい山々に囲まれ、黒川の清流に育まれ、魚たちや小鳥たちと共に生活してきました。うまい米を作れるのも、井戸水や水道水が飲めるのも、黒川の清流のおかげです。ところがAは、今年二月、黒川の上流板荷地区の砂利採取場跡地に、「建設残土埋め立て」の許可申請を県に提出しました。
 計画では、総面積三五、八七一平方メートル、土砂などの量六二一、四〇〇立方メートル、一日十トン車ダンプで五十台、五年間で十万台という大規模な事業です。さらに、二次計画として同規模の事業が計画されています。残土は北関東一円から運び込まれるというものです。
 この事業を計画しているAは、三十年近く山を崩し、砂利を掘り続けてきました。
 その間ずっと、ハッパの振動によって近くの住宅地では家のたてつけが悪くなったり、赤ん坊の寝付きが悪くなったり、飛び散った岩石や砂ぼこりの被害に遭い、また砂利を洗った泥水は黒川を汚してきました。最近では、産業廃棄物が敷地内に不法に埋められ、そこから流れ出す汚水には油が浮き、赤茶けたヘドロはちょうど産廃処分場から流れ出す汚水のようです。会社では、敷地内にたまるこうした汚水を川沿いの岩をぶち抜き、黒川に垂れ流しています。また、西側の削り取られた山の勾配は違法ではないかと指摘されるほど急勾配で、ところによっては垂直に削り取られ、後々の落石などの危険を予期させます。どう弁解しようとも、企業の利益を優先させ、地域住民の生活環境や自然環境を犠牲にしてきたのです。
 このような企業が、建設残土による埋め立て事業をやったらどうなるでしょうか。残土といっても捨てるところのない、捨て場に困った残土が運び込まれます。ここに運び込まれる残土は遠く埼玉の方から高い運賃を使い、しかも料金を支払って捨てていく残土です。また、このような企業は、残土の中にどんなものを混ぜて埋め立ててしまうか分かりません。
 私たちはこうなったときの黒川の汚染を危惧し、不安や心配をぬぐい去ることができないのです。
 黒川は鹿沼市の水源になっている大切な川です。埋め立て予定地となる場所は、この黒川の上流で、大雨のときなど周辺の山から大量に水が出るところです。地形的に危険な場所なのです。さらに、狭い道路に増えるダンプなどの交通問題、粉じんや悪臭などの環境問題と、不安は募るばかりです。十二年前、Aはこの場所に、安定型の産廃処分場を計画しました。しかし、黒川の汚染を心配する多くの鹿沼市民の反対で計画を断念した経緯があります。残土埋め立てと姿を変えていますが、黒川の汚染への不安や心配に変わりはありません。
 私たちは、鹿沼市の水源、井戸水や農業用水、環境浄化など、生活に欠かすことのできないこの黒川の清流が、いつまでも清流であることを願い、子々孫々にわたり禍根を残さぬよう残土埋め立てには断固反対します。私たちは、Aに対し「残土埋め立て計画」を撤回するよう強く要請します。
 栃木県は、この残土埋め立て予定地が、鹿沼市の水源である黒川の上流にあり、しかも黒川に接した地形的に水の汚染を引き起こす恐れのある危険な場所であることと、Aのこの砂利採取場で行ってきた、これまでの事業状況や敷地内の産廃不法埋め立てや汚水の垂れ流しの実情、及び社会的に問題視されている産廃等の業界の実情にかんがみて、Aの残土埋め立て計画に対し、許可しないよう強く要請します。また、黒川の汚染の原因となる不法に埋められた産廃等を排除するための行政指導を強く求めます。
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