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第1号(平成11年) 「宇都宮地方裁判所管内の裁判官の増員を求める意見書」の貴議会での採択の陳情

受理番号 第1号
(平成11年)
受理年月日 平成11年6月2日
付託委員会 総務企画委員会 委員会付託年月日 平成11年6月23日
議決結果 採択 議決年月日 平成11年7月1日
紹介議員
第1号(平成11年)
  「宇都宮地方裁判所管内の裁判官の増員を求める意見書」の貴議会での採択の陳情

 謹啓 時下益々ご清祥のこととお慶び申し上げます。
 平素は当会の諸活動にご理解とご協力を賜り、厚く御礼申し上げます。
 さて、当会では平成十年五月三十日の定時総会におきまして、下記のとおり「裁判官の増員を求める決議」を満場一致で採択いたしました。
 裁判官の増員、裁判所予算の増大は、弁護士会の取り組みだけでなく県民挙げての運動が求められます。そこで、貴議会におかれましても、「宇都宮地方裁判所管内の裁判官の増員を求める意見書」の採択をお願いしたく存じます。
 つきましては、次に述べる意見書を採択していただきたく、本書をもって依頼申し上げます。
 「裁判官の増員を求める決議」
 県民の適正かつ迅速な裁判を受ける権利を保障するため、宇都宮地方裁判所管内における裁判官の大幅な増員を最高裁判所関係諸機関に求める。
 意見書の採択を要請する理由
一 わが国が、今後とも健全な民主主義社会を維持・発展させるために、司法の役割と責任は重いものがあります。社会の高度化・複雑化・国際化が進むなか、法的紛争も増加し、かつ複雑・多様化しています。このような紛争に対し、市民に身近で使いやすい解決手段を提供し、適正かつ迅速に紛争を解決することは司法の重要な役割です。また、近時発生している行政や企業の不祥事を生じさせないためにも司法の役割は今後益々大きなものとなります。
二 ところが、裁判を起こしても解決までに時間がかかる、充分な審理をしてもらえない、という事態が生じており、これを早急に解決する必要があります。
 裁判官の担当事件の多さが、裁判官数の少なさに起因していることは明らかですが、裁判官の数はほとんど増えていません。昭和四十九年と平成八年を比較すると、二十二年間の間に、地方裁判所の民事事件数は六二%増え、弁護士数は五六%増えたのに、裁判官の定員は僅か八%(人数にして一六八人)増えただけです。
  裁判官定員   弁護士数   新受件数(民事)
 昭和四十九年 一、九〇五人 一〇、一九七人  九四、一五九件
 平成八年   二、〇七三人 一五、九六三人 一五三、二〇五件
 裁判官を増員するためには、裁判所予算を増額する必要があります。しかし、裁判所は立法、行政とともに三権の一つですが、裁判所の国家予算に占める割合は昭和三十年の〇・九%から減少し続けており、現在は〇・四%にしか過ぎません。
三 栃木県内には、地方裁判所として宇都宮地方裁判所の本庁、真岡支部、大田原支部、栃木支部、足利支部があり、本庁・各支部とも家庭裁判所及び簡易裁判所が併設されています。そのほか、小山簡易裁判所があります。
 宇都宮地方裁判所管内の裁判所においては、過去十年内に裁判官が減員された支部、合議制や填補がなくなった支部があるうえ、地方裁判所裁判官が家庭裁判所裁判官を兼ねていることもあり、裁判官が多忙をきわめ、公正かつ迅速な裁判を実現するためには、本庁、各支部それぞれにおいて少なくとも一名づつの増員が望まれます。
四 去る平成十年五月三十日の栃木県弁護士会の定時総会におきまして、裁判官の増員を求める決議を行いました。
 しかしながら、裁判官の増員、裁判所予算の増額は、弁護士会だけの力で実現できるものではなく、国民的な運動が必要です。そして、国民的な広がりをもった運動とするためには、その裁判所を利用する市民及び地方議会、自治体を含めた多方面からの声が不可欠です。
五 つきましては、宇都宮地方裁判所の所在地であります貴議会におかれましても、是非、県民の声を代表して、「宇都宮地方裁判所管内の裁判官の増員を求める意見書」を採択していただきますよう、お願い申し上げます。
以上
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