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第48号(平成16年) 「郵政事業の現行経営形態維持を求める意見書」の提出に関する陳情

受理番号 第48号
(平成16年)
受理年月日 平成16年12月6 日
付託委員会 総務企画委員会 委員会付託年月日 平成16年12月13日
議決結果 採択 議決年月日 平成16年12月27日
紹介議員
第48号(平成16年)
  「郵政事業の現行経営形態維持を求める意見書」の提出に関する陳情

1 陳情の趣旨
 郵政事業がこれまで果たしてきた社会的役割とその実績等を考慮し、今後とも現行の日本郵政公杜として、非営利の経営形態を維持して行くよう、「郵政事業の現行経営形態維持を求める意見書」を、内閣総理大臣及び総務大臣に提出して戴きたく陳情いたします。
2 陳情の理由
 去る9月10日、政府が「郵政民営化の基本方針」を閣議決定したことを受けて、各方面でいろいろと議論されておりますが、その通り郵政事業が民営化されますと、地域社会にとって懸念しなければならない多くの影響が出てきます。
 公共の福祉を目的としている郵政事業が仮に民営化されますと、その目的が当然利益優先となりますので、多くの郵便局が廃局になることが予想されます。
 また、全国一律の郵便料金が距離別料金になったり、現在無料のATMの夜間及び休日の手数料の有料化や、保険加入に職業の制限が付いたりする等、利用者に不利益が生じてくることも予想されます。
 県内でも、民間金融機関が経営上の都合により、どんどん撤退して行く中で、身近な国営の郵便局があるからこそ安心して生活ができているのです。
 外国の例を見ても、万国郵便条約により非国営で郵便事業を行っている国はほとんどありません。ドイツでは民営化して激減した郵便局を法律で増やそうとしておりますし、ニュージーランドなどに至っては民営化した郵政事業を元の国営に戻したいといった国もあります。
 この度の、新潟県中越地震でも、民間の宅配会社が取扱を中止する中、郵便局だけがいち早く避難所への転送サービスを実施したり、また、全国民から送られる被災者への義援金や救助用小包を無料で扱うなど、国営、非営利だからこそでき得るサービスといえます。
 いまや郵便局は、わたしたちの生活の一部としてなくてはならない存在です。税金は一切使わず、独立採算で非営利の郵政事業の経営形態を変えることは、あまねく公平の原則が失われるだけでなく、都市部と郡部の地域格差が拡大し、国土の均衡ある発展など望むべくもありません。
 このように、郵政事業の民営化のメリットが見出せない今、早急にこの経営形態を変える必要性があるとは思えません。
 つきましては、貴議会におかれましても趣旨を十分ご理解いただき、内閣総理大臣及び総務大臣あて意見書を提出戴きますようお願い申し上げます。
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