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第94号(平成15年) ダイオキシン類連続測定装置設置要望

受理番号 第94号
(平成15年)
受理年月日 平成15年2月18日
付託委員会 土木委員会 委員会付託年月日 平成15年3月3日
議決結果 不採択 議決年月日 平成15年3月12日
紹介議員
第94号(平成15年)
  ダイオキシン類連続測定装置設置要望

 栃木県下水道資源化工場が平成十四年八月から試運転を始め、十月二十日より本格稼動となりました。隣接するクリーンパーク茂原の煙突と資源化工場の煙突の間は六十八mしかありません。私たち住民は深刻な複合汚染を心配しています。クリーンパーク茂原は試運転が開始された平成十二年十月十七日から平成十三年三月十一日までの試運転期間中に、施設、機械類のトラブル、不具合が二十一件確認され、排出ガス濃度の異常値が出現しました。その後の本格稼動以降も、平成十三年五月五日には二号炉モーター類に異常発生、六月三十日煙突より酸化膜飛散という重大な不具合が生じ、これらは高濃度のダイオキシン類や重金属類汚染をもたらしたと考えられます。又、地元六自治会と交わした「クリーンパーク茂原の環境保全に関する協定書」の自己規制値違反を繰り返しています。平成十四年五月三日にはゴミピット付近で火災が発生しました。ただ、平成十三年七月以降は品質情報報告書を情報開示しても一切不具合が報告されておらず、それ以前の経過と比べ、私達住民には不自然に感じられます。そもそも、宇都宮市の当初の計画で『焼却炉は環境先進国ドイツ製のダイオキシン類の発生も少なく環境に負荷をもたらさないものにします。どうぞご安心下さい』という説明でした。ところが採用したのは、業界で一流ではないクボタの焼却炉であり、住民は未だに焼却炉決定等のいきさつにも不信感を持っています。
 生活していて、もくもくと上がる黒煙や吐き気をもよおす臭気などに悩まされている現状に不安が募ります。そこで、私たち住民有志が株式会社環境総合研究所に依頼してダイオキシン類の調査を行ないました。
 現行の宇都宮市の調査と国際的な調査の質に大きな格差が指摘されていますので金銭的に大きな負担にはなりますが、私たちの健康、特に子供達の将来に亘る不安を解消する為に行ないました。特に、松葉で大気中のダイオキシン類濃度を測定した地域は国内でも五百をはるかに上回り、ダイオキシン類の削減に実績を上げています。株式会社環境総合研究所が作成した調査報告書によりますと、クリーンパーク茂原周辺及び雀宮地域の松葉で大気中のダイオキシン類濃度を測定し、そこから清掃工場の排ガス中ダイオキシン類濃度を算出した結果、クリーンパーク茂原清掃工場の排ガス中ダイオキシン類濃度は年間平均約9.6〜19.2ng-TEQ/m3(平成十三年度)と推定され、法律に定められた排ガス基準(0.1ng-TEQ/m3)を大幅に超過している実態が把握されました。株式会社環境総合研究所では、この値を更に、地形、建物、気象のデータを含む大気拡散シミュレーションした結果、クリーンパーク茂原周辺地域の一部で大気中のダイオキシン類濃度環境基準(年平均0.6pg-TEQ /m3)を大幅に上回る汚染(年平均最大1〜2pg-TEQ/m3)があったことが推定されました。このように、事業者と私たちの行なった調査の結果が食い違うことのないようなシステムづくりが必要に思われます。ちなみに、私たちでこのダイオキシン類連続測定装置の販売価格を調査したところ、別紙資料のとおり、オーストリア製のもので千六百六十三万三千円であり、ドイツ製のもので約二千万円であることが判明しました。栃木県下水道資源化工場の建設費用総額と比較した場合、周辺住民の健康と安全のためには行政が負担すべき金額としては決して高額なものとは思われません。
 周辺住民の健康や環境を守る責任として、又、工場の安全性の立証のためにもダイオキシン類連続測定装置の設置を早急に望みます。
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