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件名

第1142号 地域材の利用拡大を求める意見書

本会議議決結果

議決年月日:平成30年6月13日
議決結果:可決

内容

   地域材の利用拡大を求める意見書

 戦後造成した人工林が本格的な利用期を迎える中、豊富な森林資源を循環利用し、林業・木材産業の成長産業化を実現するためには、地域材の安定供給体制の構築に加え、新たな木材需要を創出することが重要である。
 このため、森林経営管理法に基づく「新たな森林管理システム」の下で意欲と能力のある林業経営体に森林の経営・管理を集積・集約化するとともに、公共建築物等の木造・木質化や木造住宅建設の促進、「地域内エコシステム」構築による木質バイオマス等のエネルギー利用の促進など、川上から川下までの取組を総合的に進める必要がある。
 本県においては、昨年十月に「栃木県県産木材利用促進条例」を制定し、県を挙げて積極的な「木づかい」を進めているところである。
 よって、国においては、地域材の利用拡大を図るため、次の事項について積極的に取り組まれるよう強く要望する。
                記
一 公共建築物の木造・木質化への森林環境譲与税(仮称)の活用に当たって、地方公共団体における基金化や森林地域と都市との連携による木材供給などの取組が円滑に進められるよう、情報提供や助言等を行うこと。
二 木造住宅の建設支援の充実に加え、非住宅分野の木造・木質化を促進するため、公共建築物整備に関する補助事業において、木材利用に係る補助率のかさ上げや優先採択等を行うとともに、民間施設を含む建築物の木造・木質化について、支援の充実強化を図ること。
三 中大規模木造建築物の普及に向け、CLTや耐火部材等の更なる技術開発及びこれらを活用できる設計士等の育成支援を拡充するほか、木材の特性の普及啓発や、木造建築に関わる様々な関係者の参画による、効果的な木材利用の在り方についての検討・検証を進めること。
四 木造・木質化を積極的に進めるに当たり、木材製品の安定的かつ効率的な供給を確保するため、木材加工流通施設の整備について、支援を充実させること。

 以上、地方自治法第九十九条の規定により意見書を提出する。

  平成三十年六月十三日

             栃木県議会議長 五 十 嵐  清

 内閣総理大臣
 財務大臣
 総務大臣
 農林水産大臣      あて
 国土交通大臣
 衆参両院議長

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