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第1199号 「手話言語法(仮称)」の制定を求める意見書

番号 第1199号 議決年月日 令和4年3月18日
議決結果 可決
 議第20号

    「手話言語法(仮称)」の制定を求める意見書

 手話は、音声を通じてやり取りされる音声言語である日本語とは異なる視覚言語である。語彙、文法体系、用法等も日本語とは全く異なるものであって、手話はこれを使うろう者にとって、日常生活及び社会生活を営む上で重要な独自の言語である。
 平成18年12月に国連の障害者権利条約に「手話は言語」であることが明記され、我が国においても、平成23年8月改正の障害者基本法第3条に「全ての障害者は、可能な限り、言語(手話を含む。)その他の意思疎通のための手段についての選択の機会が確保される」と定めた。さらに、同法第22条において、国及び地方公共団体に対して、障害者の情報の利用におけるバリアフリー化等を義務付けている。
 加えて、令和3年5月には改正障害者差別解消法が成立し、今後は国や地方公共団体のみならず民間事業者に対しても障害者への合理的な配慮が義務化されることとなり、ろう者への合理的配慮において最も重要である手話について、国民のより一層の理解促進が必要となってきている。
 しかしながら、令和元年6月に国会へ提出された手話言語法案は、国民的議論に発展しないまま、令和3年10月の衆議院解散により審議未了で廃案となっている。
 地方公共団体においても、手話通訳者の派遣や点訳等の支援、それらを担う人材育成や確保などに取り組んでいるが、真にろう者の意思疎通支援を推進するためには、手話がろう者が生活していく上で重要な言語であることを国民に広く知らしめるとともに、手話の習得の機会の拡大、さらに手話文化の継承及び発展が図られるような法整備が必要である。
 よって、国においては、ろう者の手話による意思疎通支援を推進するため、早期に「手話言語法(仮称)」を制定するよう強く要望する。

 以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。

  令和4年3月18日

                             栃木県議会議長  阿 部 寿 一
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