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第1172号 新型コロナウイルス感染症対策に関する意見書

番号 第1172号 議決年月日 令和2年6月12日
議決結果 可決
   新型コロナウイルス感染症対策に関する意見書
   
 新型コロナウイルス感染症の感染拡大防止のため、全国に緊急事態宣言が出され、外出自粛や休業要請による経済活動の休止・縮小、学校の臨時休業などの対応を余儀なくされたことから、国民等の社会生活における様々な分野への影響が深刻なものとなっている。
 こうした中、新たな感染者数が減少傾向にあったことから、五月十四日に、多くの地域で緊急事態宣言が解除され、経済活動や学校などが段階的に再開されてきているが、感染拡大の第二波に備え、感染防止対策に努めながらの再開であるため、社会生活が元の状態に戻った訳ではない。
 さらに、五月二十五日には全国で緊急事態宣言が解除されたが、今後の感染拡大の状況によっては、再度、緊急事態宣言が出される可能性もあるため、国が提示する新しい生活様式の徹底など、新型コロナウイルス感染症対策は、長期的に継続していく必要がある。
 一方、新型コロナウイルス感染症対策による社会生活への影響から、深刻な問題を抱え、苦境に陥っている国民等に対しては、国が責任を持って迅速かつ適切な支援を行う必要がある。
 よって、国においては、国民等の不安を解消し、安全・安心な生活を守るため、次の事項に取り組むよう強く要望する。
                記
一 幅広い業種において、非正規労働者を中心に解雇や雇い止めが生じて
いることから、雇用継続のための事業者への支援や、失業者に対する就労支援を強化すること。
二 経済状況の悪化により、内定の取消しが生じていることから、事業者に対して内定の取消しを回避するよう働きかけるとともに、内定を取り消された学生・生徒に対する就職支援を強化すること。
三 経済活動の休止・縮小の影響により、収入が大きく減少している世帯に対しては、特別定額給付金とは別に、追加で経済支援を行うこと。
四 親の収入減少や、アルバイトができないことによる収入減少により、家賃や学費が払えず、大学生等が退学や休学を余儀なくされることのないよう、実効性のある経済支援を迅速に行うこと。
五 外出自粛や学校の臨時休業により、児童等が家庭で過ごす時間が増えたことに加え、家庭における生活状況が確認しづらくなったため、児童虐待及びDV被害の増加や潜在化が懸念されたことから、今後、再度の感染拡大に備え、相談体制の強化や家庭訪問等による生活状況の確認など、必要な対策への支援を行うこと。
六 学校の臨時休業に伴う学習の遅れの解消については、複数年かけての対応を認める方針が示されているが、未来を担う子どもたちの学びの機会を保障するためには、あらゆる事態を想定しながら、各種対策を講じること。

七 新たな感染者数は減少傾向にあるものの、医療現場の疲弊は続いていることから、地域住民の命と健康を守るために、地域医療体制の維持に必要な物資の確保及び財政支援を行うこと。
八 解雇や雇い止め等のため、困窮し、行き場を失っている技能実習生等の外国人労働者について、国内における生活支援や、帰国のための支援を行うこと。

 以上、地方自治法第九十九条の規定により意見書を提出する。

  令和二年六月十二日

             栃木県議会議長 相 馬 憲 一

内閣総理大臣
財務大臣
総務大臣
外務大臣
文部科学大臣    あて
厚生労働大臣
経済産業大臣
経済再生担当大臣
衆参両院議長
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